モジュラ構造物なるものを最近つくっています。近年、下の写真のようなモジュールを組み合わせて、形をつくり、デザインに応用する事例をよく目にします。下の写真のIQ-Lightは1972年に作られたものですが、,近年のdigital fabrication技術の発達、つまり3Dプリンターやレーザーカッター等のデジタル制御で物質を加工することのできる機械が高性能化し安価になることで、このようなモジュラー構造物は”単なる奇抜なデザイン”ではない様々な有用性を持つだろう。
さて、このようなIQlightなどのモジュラ構造物は接着剤などの特殊なコネクタを用いなくとも
構造物として安定している。その安定を保証するものは何か?それはモジュールの持つ”たわみ”
である。”たわみ”を利用することでテンセグリティーのように各々が相互に影響を与えあい、
構造物全体として安定したものとなる。
さて、今回私はこの”たわみ”が重要な役割を果たすであろうともくろみたわみを解析する
ソフトウェアをmathematicaで実装し、そして、4つのタイプのサッカーボールを紙で製作した。
この写真は、実際に制作した紙のボールである。サッカーボールは幾何学的には切頂二十面体
を膨らませてつくる構造である。私は切頂二十面体というジオメトリーは保持しつつ、”たわみ”
を各々変えてこの多面体を作ってみた。上の写真はすべて切頂二十面体であるが、各々が
異なる”たわみ”を持つ。”たわみ”の数理的な定義は今回は割愛するが、このたわみを
変えることでシッカリとボールとして機能するほど安定するものと、すぐに崩れてしまうものまで
様々な特性をもつボールをつくることができた。
現在は正多面体や準正多面体や菱形多面体などの対称性をもった多面体のみの”たわみ”
しか解析できないが、今後は有限要素法を用いて、いかなるポリゴンを指定してもモジュールで
そのポリゴンを製作でき、たわみの解析を可能にするようなシステムをつくりたい。
こんなのもつくったよ。
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