2012年4月5日木曜日

スプライン関数に関するメモ

ここではスプライン関数に関するメモを記します。

まず、スプライン関数に興味を持った経緯です。
(ほぼ)任意のパラメトリック曲線を、いた材を曲げることで
実物モデルを構成する。プロジェクトを3ヶ月前くらいに始めました。
これ
このプロジェクトをある研究所でプレゼンをしたところ、
「曲線はなぜスプライン関数でないのか?」
という指摘をいただきました。
自分は無知だったのでスプライン関数の名前はしっていたものの、
その詳細は知りませんでした。

スプライン関数は、あるspline flatという、弾性のある
薄い定規のようなものを任意の点で固定した際にうまれる
自然な曲線です。

数学的には、曲率の二乗の積分値が最小になるような曲線と言えます。
物理的には、歪みエネルギーが最小になるような曲線と言えます。

この2つが同値であることは、証明はしっかり調べていませんが
既に知られていることのようです。

一方私のつくってきたものは曲線を任意の点で固定することで
設計したパラメトリック曲線を実現するというものです。
私はベジェ曲線を使用していたので、曲線を固定する点を設計者が
手動で設定する必要がありました。
しかし、スプライン関数を利用すれば、制御点(B-スプラインで実装する
場合は、固定点(knots))がそのまま、固定すべき点になるという
fabricationモデルと、数理モデルが一致した非常にシンプルなモデルに
書き換えることができます。(最初からしっかりとサーベイすべきでした...)

さらに、これにより問題となっていた実物モデルと数理モデルの誤差
http://web.sfc.keio.ac.jp/~t08189to/picpic
も解決されるように思えます。

今後予定している、3次元空間上での曲線関しては別のモデルを適応する
かもしれません。(写真は試作)


今後の実装の手順
・先ず、ここにあるようなインターフェースを参考にしCAD部分を実装
・fabricationにつなげるための単位、マス目、図面の生成(微積)を実装
参考にするinterfaceはこちら。
http://demonstrations.wolfram.com/BSplineCurveWithKnots/











2012年2月26日日曜日

解析入門-杉浦光夫

杉浦氏の解析入門のp105を読んでいます。
ニュートンの逐次近似法の証明のところをきょうやっていたが、
証明の中の最後の式変形がなんというかエレガントすぎる(?)というか
こんな変形思いつくの無理ゲーだろw という感じだったので、
泥臭い証明を自分でしていた。
証明ここで書きたいけどきょうは疲れたし後日...
式変形で証明するより、論理的なつながりで証明する方が自分には
合っている。式変形も、もちろん論理的ではるけど論理を追いにくいし
なんといっても、そんなもん思いつくか(涙)ってなるから あれ。

2012年2月24日金曜日

情報源の整理

"Circumstances don't matter. Only my state of being matters. What state of being do I prefer ? "


ということでtwitterを止めました。


今後はブログで関連研究や興味深い研究をチェックしていく。
まず以下の研究を網羅的にチェックする。
僕は国内がすごく面白い研究があるなと思います。
もちろん海外の情報がまだあまり調べていないということはありますが。
CG〜Fabricationを結ぶ研究が国内外で盛んになるとおもしろいなと思うし
僕の研究も当分はここにマッピングできるんじゃないかと思う。
(国内)
・筑波大学 三谷純先生による折り紙の研究
・東京大学 五十嵐研究室の 梅谷信行さんの研究
・東京大学 舘知宏先生による折り紙・建築の研究
・京都大学-xanxys
(海外)
shape to fabrication
KAUST-Architectual Geometry
・Sigraphでのfabrication系
(これは非常に重要だが、リンク多いのでとりあえずなし)
・建築系列-achim menges
・inspiration-Neri Oxman  

まだ、いろいろあるけど、とりあえず。
いわゆるdigital fabrication系は実はあまり興味がない。
すっごく面白いし、inspirationを与えてくれるけど、
digital fabrication的な”作り方”を本当のオルターナティブにするには、
それらだけでは不十分である。











2012年2月14日火曜日

computation - fabrication - comprehension

他分野で特筆すべき研究が見られたのでその解説と自分の研究との関わりを述べる。
ここで挙げる "The Advanced Educational Modeling Laboratory"
http://www.concord.org/~qxie/
では物理現象等の教育に特化したインタラクティブなシミュレーションツールを開発し、
そのシステムが工学・科学の学習にどのような効果を挙げるかを研究するグループ
である。実は科学や工学ではこのような、新しい知見を得るためや
これまでにない人工物を開発する為に、自前でツールを用意し対話的・発見的に
研究・開発を行うことは常である。
ここで、この研究所のリーダーである物理学者のCharles氏はこの対話的・発見的に
学習を行い研究を発展させる”学習プロセス”に注目し、この研究を立ち上げたようだ。

さて、物理現象はさまざまな事象が相互作用する複雑な”場”です。この現象を”わかる”
ことは非常に困難である。例えばその場を支配する数式が理解でききたからと行って
現象が”わかった”とは必ずしも言えない場合があるだろう。物理現象には複数の
状態があり、その状態は動的に遷移し、各々の状態に物理的な”意味”があるからだ。

ここで現象を”わかる”とはまさに体得(comprehension)するというような意味で、
流れの中でダイナミックに理解するとでも言える”理解”である。
この研究では、インタラクティブなシミュレーションツールを開発することで、
物理的な場を支配する変数を変化させ、インタラクティブに、どのように
現象が遷移するかを体験することができる。そして、スクリーンショット等で現象を
切り取り現象の記述することができる。(理解度の検証)

さてここで私が思うのは、やはり ” 現象を切り取り現象の記述する ”
ではどうしても”むずむず”するということです。

そこで、ものづくりのための、対話的なシミュレーションおよび開発ツールが
出てくるわけです。詳しくは割愛するが、東大五十嵐研究室の梅谷氏の研究
やGreg氏、東京大学助教の館氏はインタラクティブに物理環境をシミュレートし
その上で設計を行うことで人間では到達不可能な形態・機能を持った人工物を
生み出している。当然のことながら、ものづくりは現実の世界で行われるため
ここでは古典的物理法則支配する場として、その世界がシミュレートされる。
(物理的制約)そして、もう一つ作るもの自体のもつ形態の制約(幾何学的制約)
最後に、(設計・製造における制約)この3つの制約が絡み合った複雑な
対象が ”現象としてのモノづくり” である。

ここで設計者は現象の理解と同時に設計を行いこれまで不可能で
あった人工物をつくっていることになる。ここでは、” 現象を切り取り現象の記述する ”
ではなく ”    現象を理解し、切り取りとったり、設計したり    ”  を繰り返すことで
人工物をつくる、まるで砂場で子供が遊ぶようなシステムが作られている。

ところで、わたしもこのような砂場を作りたくてしかたがない。

さてこの曲げ木はコンピュターで設計した曲線がそのまま作れるというものである。
まだ、様々な問題点はある者のとりあえず形になった。曲率に応じた切り込みパターン
を合板に刻むことで局所的に弾性の異なるストライプを生成する。その後、
曲率に応じて部材同士の接合部を設定し、木の自然な曲げによって目的の曲線を表現する。

さてさて、ここではまだ、物理的な場は出てこないが、幾何学的な条件を可視化し
その状態を見て対話的に設計するシステムと成っている。
今後は物理的な条件もできるだけこのシステムに盛り込んで行きたい。
さらに、3次元的な曲線も作れるシステムに発展させたい。



















he Advanced Educational Modeling Laboratory

2011年12月30日金曜日

とりあえず第一号、完成


「任意のパラメトリック曲線で曲げわっぱを作る!」と宣言してから1ヶ月、
ついに形になりました。
digital fabrication技術を利用して設計支援ソフトウエアをつくりました。 
どういうことかというと、つまり
設計者が行う、ベジェ曲線をCG上で描く→物質化というプロセスを
洗練させ、どのような材料で作るか?どういった硬さで作るか?
ある有限の部材で、どのような曲線が物質化可能か?などの条件を
設計の過程で解きつつ、曲線を設計するCADのようなものをつくりました。
技術的・具体的には、
① 曲線の曲率分布に応じた曲げを発生させる切込みパターン 
の生成(今は手動でパターンのパラメーターを指定している)
② 曲げ材と、型材(まげを固定する型)のスリットの間隔を算出する。
任意のベジェ曲線を適当に割りその距離を求め、その距離に応じて、
部材の接合部分の図面を生成する。
③ 曲率に応じて、物質化するスケールをインタラクティブに決めるシステム
(スケールを大きくすれば、曲率が下がり物質かできる、あるいは、
曲線の設計の段階にもどり、曲率をより小さく調整する)
④ 曲率半径を可視化し、物質化可能かどうかの直感的な把握を支援
あるいは、実際の材料を曲げることで確かめを行うことを支援する

これらの問題を解き、CGから物質へ、物質からCGへのプロセスを
洗練・簡易化するソフトウェアをつくりました。
今後は、
・三次元空間上のベジェ曲線に対応したものをつくる。
・FEM等の構造解析と、実験によるパターンと曲げ可能性の検討・実験
・曲率に応じた、切り込みパターンの生成を自動化を行う。
以下、ソフトウェアの様子。

製作プロセス
1.ここで紹介したように曲線をシステム上で設計する。

2.レーザーカッターでストライプを出力
3.部材を組む
さて、この曲線ストライプに応じて材料の弾性領域を拡張するということをしている
のですが、今、実験計測器を購入し、パラーンに応じて弾性がどのように変化するか
を実験します。

http://satotech.com/item/783.html これを使います。
で、計測台を作っています。

2011年12月26日月曜日

システムの概要 (ver.1)

1.ベジェ曲線を描く(曲線を生成・接続が可能)

2.曲率を可視化し、曲率の低いところに部材を接合するポイントを選択する。

3.型(合板を曲げを決めるための型)と、曲げられる材を生成する。
型材は、2の曲線をそのまま利用する。曲げられる材は以下のように生成される。

4.上の写真で描かれている、円は曲率半径である。各セクション(部材を接続するための
凸部分同時の間)における最大曲率を求め、その曲率半径を可視化している。
これの意義は、実際にどの程度、部材を曲げる必要があるかを確かめることができる。

5.4で曲率が大きすぎる場合はスケールを変更して、曲率を下げるか、曲線を再度デザイン
する。

6.各セクションにパターンをマッピングするこのパターンに応じて、材の曲がりやすさが
変わる。(実験・解析によるパターンと曲がりやすさの検証が必要)

7.型にあたる材と、パターンが刻まれた、曲げられる材(ストライプ)を出力する(pdf形式)

2011年12月22日木曜日

java--matheamticaを通信させる際の注意

javaとmathematicaを連帯させて、システム開発をしています。
mathematicaでいくつも関数を定義しておいて、java上からその関数を
利用します。その際、関数の引数として、何らかのデータをmathematicaに
渡すのですが、ここで注意すべきことがあります。
float型は基本的にはmathematicaに渡すことができません。
javaがmatehamticaと通信するために、備え付けてある、クラスの中に
float型を送るためのメソッドはサポートされていませんでした。。

これをしらないと、結構大変なエラーの原因になります。エラーにメッセージも出ないし、
もしfloatをmathematicaサイドに送って処理をさせても、そのまま何の問題もなく
実行できる場合もあります。なので、知らないと泥沼になります。(なりました)

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数学ともの造りに興味があります。 電子工作とかもします。 Key ward : digitalfabrication, cellular automata

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